夏の入浴に暑さ・汗・あせものリスクがあるように、冬の入浴にはヒートショック・乾燥肌の悪化・低体温という固有のリスクがあります。特に体温調節が難しいお子さんや心疾患のあるお子さんでは、冬の入浴環境への配慮が特に重要です。
このページでは、冬の入浴で注意すべきポイントと、寒い季節に清潔ケアを安全に続けるための工夫を解説します。
冬の入浴に特有のリスク
ヒートショック
寒い脱衣所・浴室から熱いお湯の浴槽に入るときの急激な温度変化が、血圧の急上昇・急低下を引き起こします。心疾患のあるお子さんや血圧調整が難しいお子さんでは、ヒートショックのリスクが高まります。
一般的なヒートショック対策:
- 脱衣所・浴室をあらかじめ温める(暖房・浴室暖房・シャワーで浴室を温める)
- お湯の温度は38〜40℃程度を目安にする(熱湯を避ける)
- 浴槽に入る前にかけ湯をして体を慣らす
乾燥による皮膚トラブル
冬は空気が乾燥し、障害のある子どもの皮膚はより乾燥しやすくなります。感覚障害がある部位・おむつ使用部位・皮膚が薄い部位では特にひどくなることがあります。
入浴後の保湿ケアが夏以上に重要になります。障害のある子どもの皮膚ケアについて詳しく読む
低体温・入浴後の体冷え
入浴後に素早く体を拭いて温かい部屋に移動しないと、体温が急激に下がります。体温調節が難しいお子さんや筋肉量が少ないお子さんは特に注意が必要です。
冬の入浴環境づくりのポイント
浴室・脱衣所を事前に温める
入浴前に浴室の床・壁にシャワーのお湯をかけて室温を上げておきます。脱衣所にも暖房器具を置くか、ヒーターを使って温めてから入浴を始めると体への負担を減らせます。
浴槽のお湯の温度を確認する
冬は「少し熱めにしたい」と感じやすいですが、心疾患があるお子さん・高血圧のリスクがあるお子さんには熱めのお湯は逆効果です。38〜40℃を基準に、主治医に適切な温度を確認してください。
入浴後の保温を素早く行う
タオルで水分をやさしく押さえて拭き取り、保湿剤を塗布してから衣類を着せます。冬は入浴後の保温が夏より重要です。特に顔・手・足など乾燥しやすい部位の保湿を丁寧に行ってください。
冬にベッドサイドケアが特に有効な理由
冬の浴室介助は、介助者にとっても過酷な場面があります。寒い浴室で濡れながらの介助・体が冷えた状態での移乗作業は介助者の体にもダメージを与えます。
スイトルボディを使ったベッドサイドケアは、暖房の効いた寝室でそのまま行えます。浴室に移動する必要がなく、お子さんの体温を維持しやすい温かい環境でお湯による清潔ケアができます。
- ヒートショックのリスクがゼロ(温度変化のない環境で行う)
- 寒い浴室に連れて行く必要がない
- 入浴後の体冷えのリスクが低い(温かい部屋で完結する)
- 介助者も温かい環境で介助できる
心疾患のあるお子さんや低体温が心配なお子さんの冬の清潔ケアとして、特に有効な方法です。
心疾患のあるお子さんは特に注意
ヒートショックは心疾患のあるお子さんに特に危険です。冬の入浴では温度管理を夏以上に徹底してください。先天性心疾患のある子どもの入浴について詳しく読む
冬の皮膚ケアのポイントまとめ
- 入浴後は必ず保湿剤を塗布する(特に乾燥しやすい部位)
- 入浴後は素早く体を拭いて着衣・保温する
- 低刺激・保湿成分入りの洗浄剤を使う
- 乾燥による皮膚の亀裂・ひび割れは早めに訪問看護師に相談する
補助金制度について
スイトルボディは日常生活用具給付制度の対象品目です。障害者手帳・療育手帳をお持ちのご家族は費用の最大9割以上が補助される場合があります。
よくある質問
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浴室暖房がありません。どうすれば浴室を温められますか?
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浴槽にお湯を張ってから入浴前に浴室のドアを開けておく・シャワーで浴室の壁と床を温めるなどの方法があります。簡易的な電気ヒーターを脱衣所に置くことも有効です。感電・火傾のリスクのないものを選んでください。
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冬になると子どもの入浴を嫌がる回数が増えます。
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浴室が寒いことへの不快感が原因の場合があります。浴室を事前に温めることで改善するケースがあります。スイトルボディを使って温かい部屋でケアをすると受け入れやすくなるお子さんもいます。
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乾燥で皮膚が赤くなっています。入浴してよいですか?
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皮膚の状態によります。赤みが強い・傷がある場合は訪問看護師・主治医に相談してから入浴方法を判断してください。
まずはご相談ください
「冬の入浴が不安で困っている」「ヒートショックが心配でベッドケアに切り替えたい」——どんなご相談でも対応しています。
*本記事は2026年5月時点の情報に基づいています。ヒートショック対策・皮膚ケアについては必ずお子さんの主治医・訪問看護師の指示に従ってください。*

