障害のある子どもの入浴介助を安全に・楽にするための福祉用具は多くの種類がありますが、「どれを選べばよいかわからない」というご家族が多いのが現状です。

このページでは、入浴介助に使える代表的な福祉用具の種類・特徴・選ぶポイントと、補助金制度の活用方法をまとめて解説します。


入浴介助に使える福祉用具の種類

① 入浴補助椅子・シャワーチェア

浴室内・浴槽内での体幹保持をサポートする椅子です。立位が難しいお子さんが座った状態で体を洗えます。背もたれ付き・ひじ掛け付きのタイプを選ぶと体幹が安定しやすくなります。

向いているケース: 座位が保持できる・浴室への移動が可能

② バスボード

浴槽をまたいで移乗するときに使うボードです。車いすから浴槽縁に滑らせて移乗することで、抱き上げの負担を軽減できます。

向いているケース: 浴槽移乗が必要だが自分で動ける力が少し残っている

③ 浴槽用手すり・グラブバー

浴槽への出入りや浴室内での移動を安全にするための手すりです。浴槽の縁に取り付けるタイプと、壁に固定するタイプがあります。

向いているケース: 浴槽の出入りに転倒リスクがある

④ すべり止めマット

浴室の床・浴槽の底に敷くことで転倒・転落を防ぎます。浴室介助の基本的な安全対策として多くのご家庭で使われています。

⑤ シャワーキャリー(シャワー用車いす)

防水仕様の車いすで、そのまま浴室内に入ってシャワー浴ができます。浴室への移乗回数を減らし、介助者の負担を軽減します。

向いているケース: 車いす使用・浴槽入浴が難しい・シャワー浴で済ませたい

⑥ リフト・移乗リフト

電動リフトを使って浴槽への移乗を機械的に行う用具です。介助者の腰への負担をゼロに近づけることができますが、浴室のスペース・設備改修が必要な場合があります。

⑦ スイトルボディ(介護用洗身用具)

ノズルからお湯を噴射しながら汚水を同時に吸引するため、ベッドの上でシーツを濡らさずに全身をお湯で洗える用具です。浴室への移動・浴槽への移乗が完全に不要になります。

向いているケース: 浴槽移乗が難しい・医療的ケアがある・訪問入浴のない日も毎日清潔を保ちたい・介助者の腰への負担を減らしたい

2025年4月にTAISコード(02201 000001)を取得し、日常生活用具給付制度の対象品目に認定されました。

スイトルボディの仕組みと特長を詳しく見る


用具を選ぶときのポイント

お子さんの障害・身体状況から考える

状況 検討すべき用具
座位が保持でき浴室移動が可能 入浴補助椅子・シャワーチェア・手すり
浴槽移乗に介助が必要 バスボード・リフト
浴室への移動が困難 シャワーキャリー・スイトルボディ
医療的ケアがあって浴槽に不安 スイトルボディ
訪問入浴がない日に毎日お湯で洗いたい スイトルボディ
介助者の腰への負担を減らしたい リフト・スイトルボディ

介助者の体の状況から考える

介助者が腰痛を抱えている・一人での介助に限界を感じている場合は、抱き上げ・移乗が不要になる用具を優先的に検討してください。入浴介助による介護者の腰痛について詳しく読む

住環境から考える

浴室が狭い・バリアフリー改修が難しい・賃貸住宅などの場合は、浴室を使わずにベッドサイドで使えるスイトルボディが特に有効です。


補助金で購入できる用具

入浴補助用具の多くは日常生活用具給付制度または介護保険(18歳以上の場合)の対象になる場合があります。

スイトルボディはTAISコード取得済みの日常生活用具給付制度対象品目です。障害者手帳・療育手帳・小児慢性特定疾病医療受給者証をお持ちの方は費用の最大9割以上が補助されるケースがあります。

スイトルボディを補助金で購入する方法を詳しく見る


相談できる専門家

どの用具が適切かは、お子さんの状態によって異なります。以下の専門家に相談することをお勧めします。

  • 相談支援専門員:福祉用具導入のコーディネート
  • 理学療法士・作業療法士:身体機能に合った用具選び
  • 訪問看護師:医療的ケアがある場合の使用可否確認
  • 福祉用具専門相談員:用具の種類・使い方のアドバイス

よくある質問

福祉用具を試してから購入したいのですが。

スイトルボディは東京・大阪に体験会場を用意しています。他の用具については福祉用具貸与事業所に相談すると試用できる場合があります。

複数の用具を組み合わせて使えますか?

はい。例えば訪問入浴の日はシャワーキャリーを使い、訪問のない日はスイトルボディを使う、という組み合わせが実際に多くのご家庭で活用されています。

重症心身障害のある子どもに向いているのはどれですか?

重症心身障害のあるお子さんには、浴槽への移乗が不要なスイトルボディが特に有効です。重症心身障害のあるお子さんへの活用について詳しく読むもあわせてご覧ください。


まずはご相談ください

「どの用具が合っているかわからない」「スイトルボディが適しているか確認したい」——お子さんの状況をお聞きしたうえで最適な方法をご案内します。

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*本記事は2026年5月時点の情報に基づいています。福祉用具の選択については、お子さんの主治医・理学療法士・相談支援専門員にもご相談ください。*