CHARGE症候群は、心疾患・後鼻孔閉鎖・成長遅滞・生殖器低形成・耳の異常(難聴・平衡感覚障害)・眼の異常(コロボーマ)など複数の症状が重複する先天性疾患です。多くのお子さんが気管切開・胃ろうなど複数の医療的ケアをもち、入浴介助は非常に複雑な配慮を必要とします。
このページでは、CHARGE症候群のあるお子さんの入浴介助で特に注意すべき点と、安全に体を清潔に保つための方法を解説します。
※ 入浴可否・管理方法については必ず主治医・訪問看護師の指示に従ってください。
CHARGE症候群のある子どもの入浴で注意すること
気管切開がある場合
CHARGE症候群のお子さんには気管切開を行っているケースが多くあります。カニューレへの水の侵入を防ぐ対策が必要です。シャワーを首元に直接当てない・人工鼻での保護・緊急吸引の準備など、気管切開特有の注意点があります。
胃ろうがある場合
胃ろうを併せ持つ場合は、胃ろう周囲の皮膚ケアと水濡れへの注意が加わります。ストーマ周囲の状態確認・チューブ管理を入浴のたびに行ってください。
心疾患がある場合
先天性心疾患を合併しているお子さんは、熱いお湯・長時間の入浴が心臓への負担を増加させる可能性があります。ぬるめ(37〜38℃)・短時間を基本とし、入浴前後の体調確認を丁寧に行います。
平衡感覚障害・難聴への対応
CHARGE症候群では内耳の異常による平衡感覚障害(めまい・バランス障害)が多く見られます。浴室内での転倒リスクが高いため、介助者が常に支える体制が必要です。難聴があるお子さんには、声かけだけでなく視覚的なサインも組み合わせるとスムーズに介助できます。
視覚障害への対応
コロボーマによる視覚障害があるお子さんは、突然の光・影の変化に驚くことがあります。浴室の照明を一定に保ち、入浴の始まりを手や体の接触でやさしく伝えることが大切です。
複合的な医療的ケアがある場合の入浴の現実
気管切開・胃ろう・心疾患のすべてが重なっている場合、浴槽入浴は特に慎重な判断が必要で、多くのご家族が「清拭だけ」の状態に落ち着いてしまっています。
「本当はもっと体を清潔にしてあげたい」という気持ちを持ちながらも、怖くて踏み出せないご家族に、ベッドの上で全身をお湯で洗えるスイトルボディという選択肢があります。
スイトルボディを活用したベッドサイドケア
スイトルボディはノズルからお湯を噴射しながら汚水を同時に吸引するため、ベッドを濡らさずに体を洗えます。
CHARGE症候群のお子さんに使用する場合の基本的な考え方:
- 気管切開・胃ろう周囲にはノズルを当てない(タオルでの清拭対応)
- 医療的ケアがない体幹・四肢・背中・頭をノズルで丁寧に洗う
- 心疾患がある場合はお湯の温度を37〜38℃に設定
- 平衡感覚障害があるため、ベッドに横になった安定した体位で行う
- 使用前に必ず主治医・訪問看護師の許可・指示を得る
浴槽に入らずベッドで行えるため、複数の医療的ケアがあっても「体全体をお湯で洗える日」を作れるようになったというご家族の声が届いています。
補助金制度について
スイトルボディは日常生活用具給付制度の対象品目です。身体障害者手帳・療育手帳・小児慢性特定疾病医療受給者証をお持ちのご家族は費用の最大9割以上が補助される場合があります。
よくある質問
-
気管切開と胃ろうが両方あります。スイトルボディは使えますか?
-
両方の部位を避けながら、他の体の部位を洗うことは可能です。使用前に必ず主治医・訪問看護師の指示を確認してください。
-
CHARGE症候群の子は感覚過敏もあります。お湯が怖くないでしょうか?
-
感覚過敏がある場合、初回は短時間・ぬるめのお湯から試して慣れさせることが大切です。突然強い刺激を与えないよう、ゆっくり声をかけながら使用してください。
-
訪問看護師に相談してから検討したいのですが。
-
訪問看護師・医療機関向けの資料もご用意しています。まずはお問い合わせください。
まずはご相談ください
CHARGE症候群のお子さんの入浴に関するご相談は、状態の詳細をお聞きしたうえで丁寧にご案内します。
*本記事は2026年5月時点の情報に基づいています。入浴方法・医療的ケアの管理については必ずお子さんの主治医・訪問看護師の指示に従ってください。*

