コルネリア・デ・ランゲ症候群(CdLS)は、主にNIPBL遺伝子などの変異を原因とする先天性疾患です。独特の顔貌・成長遅滞・四肢の異常(短肢・合指・欠指など)・知的障害・消化器症状・感覚過敏・自閉スペクトラム症的特性などが特徴です。
強い感覚過敏による入浴拒否・四肢の形状に合わせた洗い方の工夫・消化器症状への配慮が、入浴介助の主要なポイントです。
※ 入浴方法については必ず主治医・訪問看護師の指示に従ってください。
コルネリア・デ・ランゲ症候群の主な特性と入浴への影響
感覚過敏・自閉スペクトラム症的特性
CdLSのお子さんは多くの場合、触覚・聴覚・視覚・温度感覚に強い過敏性を持ちます。入浴での主な課題です。
- シャワーの水が皮膚に当たる感触への過敏反応
- お湯の温度・水圧への強い拒否
- 入浴という「ルーティン外」の変化への不安・抵抗
- 入浴中の特定の動作(洗髪・顔洗い)への強い拒否
対応の基本:
- 毎回同じ手順・同じ声かけで行い、見通しを持たせる
- シャワーの水圧を最小限に下げる
- お湯の温度を好みに合わせて細かく調整する
- 嫌がりが強い部位は最後に回し、できた部分を認める
四肢の異常
短肢・合指・欠指などの四肢の異常があるお子さんは、指の間・手首・足首のしわの部分が洗いにくいことがあります。
- 指の間・しわの部分を丁寧に開いて洗う
- 皮膚の重なり部分が赤くなっていないか(間擦疹)を観察する
- 洗った後は水分を丁寧に拭き取る(しわの中まで)
消化器症状(胃食道逆流・腸管異常)
CdLSでは胃食道逆流症・腸回転異常・幽門狭窄などの消化器症状が高頻度で見られます。
- 食後すぐの入浴は嘔吐・誤嚥のリスクがあるため避ける
- 食後1〜2時間以上経過してから入浴するのが基本
- 入浴中に嘔吐した場合の対応手順を事前に決めておく
自傷行為
CdLSのお子さんの中に自傷行為(手を噛む・頭を叩くなど)をするお子さんがいます。入浴中のストレス・不安が引き金になることがあります。
- 入浴の手順をなるべく短く・快適にする
- 強い嫌がりが出た場合は無理に続けず一度中断する
- 自傷が起きやすい場面を記録し、対応を訪問看護師と相談する
ベッドサイドケアの活用
感覚過敏が強いお子さんには、スイトルボディを使ったベッドサイドケアが特に有効です。
- 慣れ親しんだベッドの上で行うため、環境変化のストレスが少ない
- 水圧・温度を細かくコントロールできる
- シャワールームや浴槽という非日常環境を避けられる
- 嫌がりが起きた部位だけ後回しにする柔軟な対応がしやすい
補助金制度について
スイトルボディは日常生活用具給付制度の対象品目です。身体障害者手帳・療育手帳・小児慢性特定疾病医療受給者証をお持ちの場合、費用の最大9割以上が補助される場合があります。
よくある質問
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入浴を激しく嫌がります。無理に入れるべきですか?
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強い拒否があるときに無理に入れようとすると、入浴そのものへの嫌悪感が強まることがあります。「今日は顔と陰部だけ」「嫌がったら止める」という最低ラインを設定した上で、段階的にケアを進める方法が有効です。
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指の間が赤くなりやすいです。どう対応すればよいですか?
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指の間は蒸れ・摩擦で皮膚トラブルが起きやすい部位です。入浴のたびに丁寧に洗浄・乾燥させ、保湿剤を塗布することで改善することが多いです。改善しない場合は皮膚科・訪問看護師に相談してください。
まずはご相談ください
*本記事は2026年5月時点の情報に基づいています。コルネリア・デ・ランゲ症候群の管理・入浴については必ずお子さんの主治医の指示に従ってください。*

